両手バックハンドのアナタ。
スピードがあって直線的なボールに合わせるのは意外といける。けど…
中途半端な高さで緩いボールがくると打ちづらくてイヤ!!
ということはありませんか?
僕も、これにはずいぶん泣かされてきました。
- ボールに対してスイングの軌道が合わない…
- インパクトのタイミングが合わない…
のような気持ち悪さをなかなか制圧できなかったですし、
バックハンドに苦手意識がなくなった今でも、ふと「不安定さ」を感じることがあります。
これを何とか解消するため、プロ選手の動きを参考にしていろいろと真似て実験してきました。
そして
noren
と発見したポイントがいくつかあるので、今回はその内容をお勧めしてみたいと思います。
これは
ストロークが得意なプロ選手によく見られる特徴でもある
ので、試しに意識してみてください。
noren
目次
テイクバックをする前のラケットのカタチに注目!
遅いボールに対しても、基本的に準備を早くすることは大事です。
ただし、
テイクバックが早すぎると、インパクトに向かって振り出すタイミングを合わせにくくなります。
それによって、ボールの捉え方が不安定になりやすいんですよね。
僕も以前は
「テイクバックは早いに越したことはない」
と思ってましたが…
緩いボールをしっかり打とうとしてもなかなかしっくりこない場面が多く、暗中模索してきました。
そこでプロ選手の動きを見て取り入れてみたのは、
ラケットを引く前に一瞬「インパクトに近い形を身体の前で作る」
というもの。
ボールがバック側に飛んできた場面を想像してみてください。
まず、テイクバックをするために身体が少しバック側に回り始めますよね。
この時に
一気に肩を入れてテイクバック完了まで持っていってしまわない
ということです。
- 上体を少し捻り始めつつ、グリップは先に完成させる
- ラケットフェイスを相手側に向けて、インパクトに近い形を作る
- その状態で、ボールがある程度近づいてくるまでタイミングを伺う
- ボールがバウンドする少し前にテイクバックが完了する
というイメージ。
こうすると、リズム良くスイングできてタイミングを合わせやすいですよ。
完全にインパクトと同じ形を作るわけではないです。
それだと手首に余計な力が入ってしまうし、ラケットが寝すぎてスムーズにテイクバックしにくくなります。
noren
- グリップはインパクトと同じように握るけど…
- ラケットは自然に立てた状態
- フェイスの向きだけ少し相手側に向ける
という意識で準備してみてください。
この特徴がよく見られる選手たち(参考例)
- 錦織 圭 / Kei Nishikori (JPN)
- ダビド・ゴファン / David Goffin (BEL)
- マラト・サフィン / Marat Safin (RUS)
- レイトン・ヒューイット / Lleyton Hewitt (AUS)
特に、錦織選手のバックハンドは
- ボールのスピード
- タイミングの速さ
- コントロール
- 球際の強さ
と、あらゆる要素でツアー屈指のものがあります。
2012年の全豪なんかを見てると特にこの打ち方が色濃く出ているんですが
安定感がハンパじゃないです。
是非YouTubeで検索してみてください。
他の3名も、似たような特徴がありますよ。
懐かしい選手も混じってますが、いずれも世界ランク1位経験者。安定したストロークを持っています。
noren
テイクバック~インパクトで、「これでもか」というくらい引きつける!
僕も含めて、
多くの人は打点が理想的なポイントよりも前になってしまいがち
です。
グリップの握り方にもよりますが、両手バックの打点は思ったより後ろで大丈夫。
特に緩いボールの場合は、
- 思い切って身体の真横くらいまでボールを引きつける
- インパクトの瞬間まで絶対にボールから目を離さない
という意識をすると、安定してボールを捉えやすいですよ。
僕もだいたい狙った打点よりも前で捉えてしまうことが多いんですが…
これだと上手くボールを押せません。
結果、自分で安定感を感じられないので自信を持って振り切れないんです。
この意識を持つと自然とボールをよく見ることができるので、オススメです。
ゆっくりしたボールをバックハンドで打とうとすると、
構えてから打つまでの間の相手の動きが気になって、つい早めにスイングを始めてしまう
という方も意外と多いんじゃないでしょうか。
noren
これが落とし穴なんですよね。
上体の捻りが不十分になってしまって、
- インパクトが不安定になる
- 相手にコースを読まれやすくなる
という事態に陥ります。
これを避けるためにも、しっかりとした引きつけが大事。
ちなみに、もう一つの対処法として
自分からボールに近づいていって早いタイミングでボールを捉えに行く
という手段に切り替えるのもオススメですよ。
遅いボールに対して「ただ待つ」んじゃなく、前に行きながらタイミングを合わせに行くわけです。
こうすると、気持ちも前に向いて積極的にスイングできます。
この戦法で行くために必要なのは、
- 足を細かく動かしてボールに合わせる
- より高い打点で打つので、フォロースルーが下向きにならないように気をつける
の2点。
このショットを打つことができれば、相手に威圧感を与えられるし、そのままネットに出ることもできてプレーの幅が広がりますよ。
この特徴がよく見られる選手たち(参考例)
- ダニール・メドベデフ / Daniil Medvedev (RUS)
- ラファエル・ナダル / Rafael Nadal (SPA)
- デビッド・ナルバンディアン / David Nalbandian (ARG)
- 錦織 圭 / Kei Nishikori (JPN)
こちらの選手たちは特に引きつけが上手く、インパクトでしっかり顔が残っています。
メドベデフ選手は少しクセのある打ち方という印象ですが、しっかりと打つ時のバランスの取り方が理想的だと感じます。
ボールを最後まで呼び込んで、厚くキレイな捉え方をしています。
若い方々がご存知かどうか分かりませんが、僕ら以上の世代では
「ナルバンディアン選手といえばバックハンド」
という方も多いかも知れませんね。
肩の怪我のため2013年に惜しくも引退してしまいましたが、ストロークを主体にした多彩なプレーは見事でした。
noren
メンタルが強く、淡々としながらも闘志を燃やして闘う
「静かなるファイター」
という感じがかっこ良くて好きです。
インパクトで前側の足に体重を乗せきって軸にする!
遅いボールに対してインパクトするときは、必ず
前足体重
を意識しましょう。
後ろ足が地面にベチャッと張り付いたままだと、打ったあと身体が上手く回らず、スイングがぎこちない感じになります。
noren
残念ながら、これでは安定して打てないんですよね。
前体重といっても、身体全体が前に突っ込み過ぎないように注意しましょう。
これも同様に、スムーズなスイングができなくなる要因です。
あくまで軸(前側の脚~上体)は地面に対して真っすぐ立てて、身体を回転させること。
それによって、
フィニッシュでは身体全体が前を向いて、後ろ足が身体の横まで出てくる
というのが理想的な打ち方です。
noren
「腕でラケットを振ろう」とするんじゃなく、
- 前足体重
- 身体の回転
によって、腕とラケットが自然に前に出ていくイメージ。
そうすると、上半身の余計な動きがカットされて打球が安定します。
この特徴がよく見られる選手たち(参考例)
- ノバク・ジョコビッチ / Novak Djokovic (SRB)
- アンディ・マレー / Andy Murray (GBR)
- ジョー=ウィルフリード・ツォンガ / Jo-Wilfried Tsonga (FRA)
- 錦織 圭 / Kei Nishikori (JPN)
ジョコビッチ選手やマレー選手などは、緩いボールに対して踏み込んで攻撃するときによくこの打ち方をしているのが印象的。
- 右足一本で立ってインパクト
- インパクト時は、バランスを取るため蹴り出した左足は後ろへ
- 身体が回転して、後ろにあった左足が前に出てくる
という身体の使い方です。
後ろ足の運び方がポイント。
インパクトでは身体の開きを抑えるために後ろへ蹴り出して、その後フォロースルーについてくるように前に出てきます。
まとめ:両手バックハンドをキレイに打てると美しい!
今回は、遅いボールがきたときに安定して打ちきるための方法についてシェアしました。
要点をおさらいしましょう。
- 遅いボールに対してテイクバックが早すぎると、タイミングが合いづらい
- ラケットを引く前に、インパクトに近い形を身体の前で作ってタイミングを見計らう
- ボールがバウンドする少し前にテイクバックを完了させる
- 打点は「自分が思っているより後ろ」が理想と考えるべし
- 後ろで待たず、前に行きながら打つことでもタイミングを合わせられる
- インパクトの瞬間までボールから目を離さない
- インパクトで左足に体重が残っていると、スイングが鈍ってショットが安定しない
- 腕を使おうとせず、前足体重で身体を回転させることでボールを打つ
今回の内容は、あくまで緩いボールに対する打ち方です。
速いボールに対処するような場面では当てはまらないので、注意してくださいね。
それから、バックで待たずにフォアハンドに回り込んだほうが打ちやすくなる場面もあることをお忘れなく。
今回はここまでです!
また来てね