「時間」というものは、テニスのゲームの流れを左右する「隠れた重要ポイント」。
時間の扱い方が上手な人が、試合で優位に立てるからです。
今回は、
- 効率的にポイントを取りたい
- 主導権を握って試合を有利に進めたい
という人に向けて、この「時間」の考え方と扱い方についての考え方をシェアします。
noren
目次
テニス=時間の奪い合い!ゼロになったほうがポイントを失う
当たり前なんですが、、ゲームでポイントを取る方法は
- 自分のショットで決めきる
- 相手にミスをさせる
の2通りしかないですよね。
それは見方を変えると、
- 自分のショットで決めきった=相手の時間が完全に無くなった
- 相手にミスをさせた=相手の時間が足りなくなった
という側面が見えてきます。
noren
イメージとしては、格闘ゲームです。
よく、画面の上のほうに「体力ゲージ」みたいなのがあるじゃないですか。
アレと同じような感じで、「時間ゲージ」があると考えてみてください。
ポイントが決まるまでのラリー中、形勢は常に少しずつ揺れ動いています。
その中で考えるべきは、
相手のゲージを削っていってゼロにすること
です。
相手のゲージが最も減らない戦い方は、永遠に同じテンポで同じようなショットを打ち続けること。
リズムや球質がずっと同じだと、相手は慣れてしまいます。
ゆえに、相手からしたら時間を奪われずに余裕をもって対応できてしまうんですよね。
そのため、
- スピード
- 深さ
- 回転の種類
- 回転量
- テンポ
といったものをランダムに変えていく意識が大切です。
特に、ドロップショット含め「浅いゾーン」も積極的に使いましょう。
下がっている相手に対して頑張って深く打ち込み続けても、なかなか効率が悪いです。
ドロップショットのコツを掴める簡単練習法!プレーの幅を広げようよっぽどパワフルなショットが打てるか、相手との力の差が大きい場合であれば、そういう意識は無くてもポイントは取れますけどね。
noren
相手の時間を奪うチャンスを見逃すな!
ここまで説明したとおり、
- 相手の時間を奪って、自分の時間を増やす
- 増えた時間を使って、さらに相手の時間を減らしていく
というのが自分からポイントを取りに行く方法です。
そのために絶対に必要なことがあります。それは
「自分と相手が今どのくらい時間を持っているか?」に対してアンテナを張っておくこと
です。
例えば…
- 自分のショットが相手の体勢を崩した
- 相手が打ち損じてボールが少し浮いてきた
というような場面では、自分の時間が増えているはずです。
その時に、
「相手の時間が減って自分の時間が増えた!」
ということをきちんと察知する必要があります。
これに気付かないと、本来チャンスであるはずの場面がチャンスでなくなってしまうからです。
そうならないために、
noren
というポイントを2つご紹介します。
どちらか一つでも意識すれば効果はありますが、セットで合わせ技にしたほうが抜群に動きが良くなりますよ。
ぜひ、両方とも意識してみてください。
素早く打点に入ってタメを作るイメージを常に持っておく
まずひとつめは、
相手のショットに対して素早く反応すること。
練習でも試合でも、ラリーをする時は次のようにやってみましょう。
- スプリットステップを踏んで、相手が打った瞬間にどこへでも動けるイメージを持つ
- 相手の打ち方と弾道を見て、自分がショットを打つ場所を素早くイメージする
- イメージした場所と打点に向かって素早く移動する
- 早くボールに入ったぶん、一拍のタメを作る
これを常にやり続ければ、時間が増えたときに「あ、増えた」ってスグ分かるようになっていくんですよね。
そして、一瞬でもタメがあることがとても重要。
それによって、相手の動きをコンマ何秒でも止められるからです。
noren
全ては「前(ネット)に出るための行動」だと考える
ふたつめですが、
常に前に行くチャンスを狙ってください。
実際に前に出るか出ないかとか、ボレーは得意じゃないから出るつもりがないとか、そういうのは関係なくです。
「前に出るつもり」でいると、必然的にチャンスを伺う体質になります。
ネットに出るためには、
- 相手の体勢
- 相手のポジション
- 相手の打球の質
なんかを見極めて、素早く詰めないと自爆行為になりますよね。
その性質を逆に利用して、自分の中のアンテナを強制的に立たせるわけです。
すると準備が早くなって、自然と自分の時間が増えます。
そして余裕ができた暁には、タメを作って強打するなりホントに前に出るなり、自由に料理しちゃってください。
ちなみに、ボレーが得意じゃなくても、たまにはホントに前に出てもOK。
その理由は、パッシングは普通のストロークとは違ったテクニックが要るから。
そこそこ打てる相手でも、こっちが前に出たとたんにミスしれくれることは珍しくないんですよ。
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攻められても慌てず冷静に!自分のショットを崩さない
ここまでは「相手の時間を奪う」ことについてお話ししました。
じゃあ、
「逆に自分の時間が減らされてしまったらどうしたらいいか?」
って問題がありますよね。
その時にまず大事なのは、
落ち着くこと
です。
ゆりやんレトリィバァのあのネタを思い出しましょう。
noren
……。
「攻め込まれてるな」って感じると、なんか精神的にバタバタしちゃうことないですか?
それって案外、自分で自分を必要以上に追い込んじゃうんです。
ピンチの時こそ平常心で
- 相手の打ち方と打球をよく見る
- 打点が前になり過ぎないように、きちんと引きつける
という基本を強く意識しましょう。
これができれば、攻められていても打ち方が崩れるのを防いで、しっかり切り返せる場面が増えます。
なんでこんな事を言っているかというと、僕自身
「攻め込まれたときになかなか上手く返せない…」
と悩んでいたからです。
もちろん今だって完璧なんかではないので、何が重要なのかいつも考えてます。
そして、ある時ひとつのポイントに気づきました。
打ち込まれたときや左右に振られてしまったとき、慌ててしまって
「返すためにボールに触ること」に気持ちが行き過ぎている
と。
その結果、打点が前過ぎて上手くヒットできずに、かえって甘いボールが返ってしまうんですね。
noren
奪われた時間は取り戻せる!2つのパターンを覚えよう
時間が奪われた場合でも、まずは落ち着いてプレーすること。
それに加えて、「時間を取り戻せるパターン」を持っておくと守りが固くなります。
大きく分けて2つのパターンがあるので、両方できるように意識していきましょう。
① 自分のショットが相手に到達するまでの時間を長くする
「守り重視」でいきたい場面なら、この方法でしょう。
ゆっくりしたボールを打てば、それだけ奪われた分の時間を稼げます。
具体的には、
- スライス回転をたくさんかける
- スピンをかけて中ロブ気味で深く返す
- スピンかスライスでロブを高く上げて深く入れる
というようなやり方があります。
ただし、次の点には注意しましょう。
noren
② 相手のショットが自分に到達するまでの時間を長くする
カウンターショットを狙える体勢だと思ったら、思い切って逆襲する作戦も有効です。
それには、こんな理由があります。
- 攻めている側はメンタル的に隙ができやすい
- カウンターショットには意外性があるので、相手は読みにくい
つまり、カウンターで強く叩くことができれば、相手が逆をつかれたり差し込まれたりするのを期待できます。
そうなれば、返ってくる球は多少浮いてくるかコースが甘くなるケースが多くなります。
その間に体勢を立て直せるチャンスが生まれる訳ですね。
最初はそんなに厳しいコースに打てなくても良いので、
「とりあえず強打で返してみる」
くらいの意識から始めましょう。
という、2つのパターンです。
これらを駆使して時間を取り戻せたら、落ち着いてまた相手の時間ゲージを減らすことを考え始めましょう。
まとめ:時間を無駄にしない!取られたら取り返す!
今回は、「時間の大切さ」についての考え方をシェアしました。
大事なポイントをおさらいします。
- ミス以外でポイントが決まるのは、どちらかの時間がゼロになった瞬間
- 強打するだけ、守るだけでは相手の時間を奪いにくい
- できる範囲でスピードや球質に変化をつけて、相手に読ませにくくする
- 素早くボールに入ってタメを作れば、相手の時間を奪える
- 自分に時間ができたら、相手の時間を奪えるチャンス
- 常に「前に出るために」と考えるとチャンスを逃しにくい
- 自分の時間を減らされても、落ち着いてボールを引きつける
- 自分の時間を減らされたら、遅いボールかカウンターを使って時間を取り戻す
ディフェンスでは、「時間を作ろう」という意識を自然に持てる人も多いと思います。
が、オフェンスのチャンスの見逃している人は結構多いんじゃないでしょうか。
それはすごくもったいないので、「冷静かつ積極的なプレー」でいきましょう。
ちょっと意識を変えるだけでもプレーの質が良くなるのが、テニスの面白いところです。
今回はここまで!
またきてね:)