テニスしてると、こんな経験ってないですか?
- 練習中→めっちゃ良いカンジで打てる
- 試合中→良いカンジで打ちたいのに、なんでか知らんけど打てる気がしない
えぇ、僕はめっちゃあります。
経験を積むにつれて、「自分の力を出し切れる試合」もだんだん増えていくもの。
でも一方で、「思い通りに動けなくて上手くいかない試合」も必ずあるんですよね。
これって、ビギナーからベテランまで、どんなレベルの人でも
noren
って感じているんじゃないでしょうか?
今回は、誰もが苦しむこの憎きモヤモヤ感の正体を暴いてやりましょう。
↓の内容でお届けしますね。
- 試合でいつもどおりの力が出せない原因
- 試合でいつもどおりの力を出しやすくする方法
目次
はじめに:完璧を求め過ぎないのも大事
練習でできてることは、試合でもできるはず!
普通に考えたらそう思えるじゃないですか。
でも、そうはいかない。
僕も昔からそれが不思議でたまりません。。
確かに理屈上はそのはずなんですが…
もう、この際ハッキリ言わせてください。
「いつでも100%練習どおりにできなきゃいけない」っていう考えは、明日の燃えるゴミの日にでも捨ててしまってください。
練習で調子が良い時を100%としたら、本番では70%くらいの力を出せたら自分を褒めてあげて差し支えないです。
自分に完璧を求めすぎると、かえって悪い結果になり兼ねないんですよね。
打てない自分、上手くいかない現実にイライラしちゃうので。
「自分は強い!」
「自分はできる!」
そういう自信を持つことがメンタル面で大事なのは、絶対に間違いありません。
でも、
思い通りにいかない時の自分も許容してあげる器の大きさも、同時に必要です。
「ネガティブな感情」との付き合い方次第でテニスはもっと楽しめるという前置きはこのくらいにしておいて、本題にいきましょうか。
noren
という心の叫び。
その正体を整理して白日の下に晒してやりましょう。
僕なりに思う要因は、次の3つ。
- 自分のメンタルの状態
- 相手のテニスへの慣れ
- 試合が「非日常」であること
順に詳しくみていきましょう。
それぞれの対策のしかたも書いておいたので、あなたにとってピンとくるものがあれば幸いです。
要因その①:自分のメンタルの状態
まぁ、普通に考えてまず思い当たるのはメンタルですよね。
テニスプレーヤーにとって永遠のテーマとも言えるもの。
当然ながら、このメンタルが「試合でどれくらい実力を出せるか」に直結しています。
試合本番になると、やっぱり
- 緊張
- 不安
- 恐怖
といった感情が起こりますからね。
そいつらが身体を硬くしていつも通りに打てなくなるのは、誰しも経験済みだと思います。
そういう感情に縛られずにリラックスするためには、
- 「自分のプレーを楽しめばOK!」という「ほどよい楽観」
- 「自分のテニスはこれだ!」という自信
が必要。
プレッシャーは、「楽しむ心」とか「確固たる自信」が不足すると起こります。
ということは、それらを意識的に高めていけば、不安感や恐怖感を無駄に感じずに済みます。
このメンタルの作り方については、↓専用の記事↓を用意してたっぷり解説しました。
メンタルの悩みから解放されよう!理想のテニスに近づく秘訣試合でも堂々と実力を発揮できるよう、参考にしてみてください。
noren
要因その②:相手のテニスへの慣れ
試合では、手合わせしたことがない初対面の相手といきなりボールを打ち合ってドンパチすることになるわけですよね。
でも、テニスってみんなそれぞれ細かなクセや違った特徴があって、本当に十人十色。
- ボールの速さ
- ボールの高さ
- 回転
- 球質
- ポジショニング
などなど、どれをとっても一人として同じテニスはありません。
いつもの練習相手との打ち合いとはワケが違います。
それによって、いつも打てているショットを思いどおりに繰り出すことが難しくなるんですよね。
じゃあ、どうすればこの問題を解決できるのか?
答えはたった一つ。
「対応力」を鍛えること
です。
そうすれば、初めての相手でも、自分のベストを出せる確率は間違いなく上がります。
じゃあ、その「対応力」はどうやったら鍛えられるのか?
これには、2つのアプローチがあります。
① 試合中はシンプルな「基本」に意識を向けよう!
本番では、次の3つを特に意識してください。
- 身体全体をリラックスさせる(特に手首、グリップ)
- 足を細かく動かしてボールに入る
- ボールを引きつけて最後までよく見る
「え、そんな当たり前のこと?」って思ったでしょうか。
でも、
これが本当~に意外とできていないものなんです。
noren
やっぱり、試合になれば誰だって普段よりも
「ボールをコートに入れなきゃ!」
って思いますよね。
それがプレッシャーになって、無意識のうちに身体が硬くなったり、ボールをしっかり見れなくなったりします。
そこでこの「3つの基本」に意識を集中させると、それだけで次のような効果が生まれます。
- リラックス
⇒スイングが滑らかになって、コントロールがしやすくなる - 足を細かく動かす
⇒相手のボールのスピードや回転に惑わされずに、ボールに対して良い位置に入れる - ボールを引きつける
⇒打点が前になり過ぎるのを防げるので、スイング時にヘッドスピードが上がってボールが安定する
これによって、「相手の特徴に影響され度合い」を減らせます。
つまりは、「自分のテニス」でいろいろな場面に「対応できる」感覚をつかめます。
正直、「試合でいつも通り打てない」の物理的な要因は、9割がたこの3つと言っても過言ではありません。
僕の経験上、ここを忘れていると、他の部分をいろいろと工夫してもイメージ通りのショットはそうそう打てないです。
逆にこれさえしっかりできていれば、細かいことを考えずにある程度思い切って打っても、普段通りにボールがコートに収まってくれるようになりますよ。
noren
② 頭を使いつつ経験をたくさん積もう!
対応力を鍛えるには、経験値を稼いだほうが絶対に良いです。
なるべく色々な人とテニスをする機会を持って、経験値を稼ぎに行きましょう。
決まった人としかテニスをしていないと、そのペースに身体が合ってきます。
それはそれで良いんですが…
逆にいざ初対面の人と試合するとき、相手のテニスに対応するのに結構な時間がかかっちゃうんですよね。
noren
経験値を稼ぐのに手っ取り早いのは、たくさん試合に出ること。
もしくは、テニス仲間に別のサークルや練習会を紹介してもらうのも良いでしょう。
テニスオフを使ってひたすら色んな人とテニスをするのもアリです。
コンソレーションのないトーナメントだと「負けたら終わり」。
メンタルを鍛える目的なら、あえてその環境に身をおくのも有効です。
が、経験を積むという目的なら、確実に多く試合ができたほうが良いですよね。
こうやって色んな人とのテニスを経験することが大切ですが、ここでひとつポイントがあります。
「ただやるだけ」では対応力はなかなか上がっていかないということ。
何も考えずに上達できる天才はまずいませんからね。
なので、慣れない人と試合や練習をするときには↓のようなことを意識することが不可欠。
- 自分がイメージした動きやショットができているかを常に意識しておく
- 「イメージ通りいっていない」と感じたら、身体の動かし方やラケットの出し方などを少し変えながら実験する
こうすることで、慣れない相手に対応するコツやヒントを掴めてくるんです。
僕自身が試合中に体験したことをひとつ例に出します。
↓
僕「テイクバックした後にラケットヘッドが落ちるタイミングが遅いんじゃね?」
↓
手首の使い方に意識を向ける
↓
手首を使うタイミングを変えながら探る
↓
やがて「バチッ」ときれいにボールを捉えられる瞬間がきて…
↓
良い感触が戻ってきたぞ!
こんなふうに、
慣れない相手に対して「どうすればイメージ通りのショットが戻ってくるか」を考えて実験と検証をしているかどうか。
その積み重ねによって、対応力がついていくのを実感できますよ。
要因その③:試合が「非日常」であること
多くの見知らぬプレーヤー同士がエントリーして一堂に会し、勝敗をかけて試合をする。
これって、本試合以外ではあり得ない光景ですよね。
noren
つまり試合なんていうのは、普段の練習とはそもそも根本的に場所の性質が違う、「非日常」なんです。
ゆえに、いくらメンタルを鍛えようが、平凡な日々の練習のときと完全に同じ精神状態にはなり得ないんですね。
この「場所の問題」に対するアプローチも、2通りあります。
どちらも自分でやってみて、効果を実感してます。
①「非日常」感を下げる
これは、平たく言えば
とにかく試合に出まくる
という方法。
これによって、試合を限りなく「日常」側に引っ張り出して、緊張感を引き下げるってことです。
理屈としてはこうです。
- たまにしか試合に出ない
⇒自分の中で1試合の重み(価値)が自然と上がる
⇒「どうしてもここで結果を出したい」という心理が働く
⇒メンタルの乱れから身体が硬くなる - 頻繁に試合に出る
⇒自分の中で1試合の重み(価値)が自然と下がる
⇒「ここで負けてもまた次がある」と一歩引いた見方ができる
⇒リラックスして普段通りに動ける
しばらく試合から離れると、試合に対する勘が鈍って「非日常感」が高まってしまいます。
特に経験が少ないうちはもちろんですが、経験が長い人であってもそれは同じ。
場慣れした状態を保つためには、とにかく試合数をこなすことが効果的ですよ。
②「非日常」感を受け入れる
もう一つは、発想の逆転。
試合を「特別なもの」と受け入れて、非日常を楽しんでしまう
という方法です。
「楽しい」っていう状態は不安や緊張をものすごく和らげてくれるので、身体がよく動きます。
メンタルの状態がプレーにそのまま反映されるのがテニスですもんね。
そのためにやることは一つ。
その時感じていることを全部ポジティブな言葉に変換しちゃうことです。
- 「やっぱり本番は緊張するな~」
⇒「いつもより気合入っててイイ感じ!」 - 「どんな相手なんだろう、大丈夫かな」
⇒「普段は一緒に練習できない相手とまるまる1試合やれるなんて、貴重すぎる!」 - 「自分がちゃんとやれるか不安だ」
⇒「自分が一体どこまで通用するのかな、ワクワクする!」
…ね?
捉え方次第で、どんな風にもポジティブに変換できるんです。
初めはちょっと抵抗感があっても、強制的に変換して脳に勘違いさせるくらいでちょうど良いですよ。
こうすると無用な心配、不安、緊張感を最小限に抑えることができて、自分自身のプレーを出し切ることに集中しやすくなります。
と、なんとも対称的な2つのアプローチですね。
どちらのほうがよりプラスに働くかは、人によって差があると思います。
両方試してみて、しっくりきたほう、自分自身がより良いパフォーマンスを出せたほうを採用しましょう。
最終的には、両方をミックスした考え方だったり、完全に自分オリジナルの思考法を編み出すことができれば尚良しです。
たくさん試合を経験して、実験をくり返して、研究していきましょう。
noren
余談:「未知」への恐れはごく自然なこと
ちょっと余談になりますが、これも試合でリラックスする「足し」になるんじゃないかと。
人間って基本的に「未知のもの」に対して警戒、不安、恐怖の感情を抱きます。
たとえば、見たこともない虫や動物に遭遇したら、どんな毒や害があるのか分からないので、警戒して安易に触れないようにしますよね。
というか逃げますよね。
また、小学校を卒業して中学校に入学したとき、
「どんな人がいるんだろう」
「友達できるかな」
と、初めて飛び込む世界に不安や緊張を覚えましたよね。
これはテニスでも同じこと。
試合で当たる相手プレーヤーは、多くの場合「未知の存在」です。
それゆえ、
- どんなレベルなのか
- どんなテニスをしてくるのか
- 何が得意で何が苦手なのか
- 何を考えていてどんな精神状態なのか
といったことが全然分からないじゃないですか。
でも、それって相手も同じことです。
客観的にみれば、どちらのレベルが上でも下でも、同じ条件で戦ってるんですよね。
「何をしてくるか分からない」相手と対峙するときの不安や恐れ。
これは本能であって、至って自然なことなんだというのを頭の片隅においておきましょう。
それで、「相手のほうが自分を怖がっている」と思っておくと良いです。
そうすれば、無用な心配を取り除くことができて、自分のプレーに集中できますよ。
noren
まとめ:試合で「勝ち」よりも「快感」を求めてみよう
さて今回は、誰もが心中に抱える永遠のテーマ、
「練習でできることを試合でもやるためのポイント」
についてお話ししました。
要点をまとめます。
- 自分に自信を持つと同時に、自分に100%完璧を求めない
- メンタルを整えて、自分の軸と自信を持つことがいちばん効果的
- リラックスする、足を動かす、ボールをよく見るというシンプルな基本をきっちりこなす
- 色々な人とのテニスを経験して多くの発見を得ることで、対応力を磨く
- 試合の「非日常感」は、抑える方法と、受け入れて発想を転換する方法がある
- 自分だけじゃなく、みんな誰だって試合では思い通りにやれちゃいないことを心に留めておく
試合で自分の力を出し切れると、勝っても負けても本当に心地良いですよね。
嫌なことも全部忘れて頭の中がリフレッシュできます。
その快感を求めて、僕は試合に出ているようなもんです。
そういう気持ちで臨んだほうが、かえって勝ちに近づけるような気もしてますよ。
今回はここまで!
また来てね:)